消臭剤の種類について

日常生活の中で、ふとした時にニオイが気になることはありませんか?
ニオイの原因は様々ですが、消臭方法の特徴を知ることで日常生活が快適になるかもしれません。
今回は、消臭剤の種類やそれぞれの消臭方法についてご紹介します。

消臭方法の種類

1.物理的消臭:ニオイ物質を吸着する
物理的消臭とは、ニオイの原因となる成分を消臭剤の成分に吸着させることによって、その空間からニオイの元を除去し、消臭する方法です。
私たちの暮らしの中で、身近なものですと「炭」があります。炭そのもの、又は炭を使用して作られた消臭剤は冷蔵庫の脱臭剤としてよく使われています。
2.化学的消臭:化学反応で臭気を分解
化学的消臭とは、ニオイの物質を酸性とアルカリ性で中和する、化学反応によって嫌なニオイを消す方法が化学的消臭です。ニオイの原因となっている物質と消臭の成分が化学反応を起こして、ニオイの原因を無臭に変化させるという性質を利用しています。
暮らしの中で身近なものとして、「重曹とクエン酸」、「ポリフェノール」などがあり、化学的に消臭できる方法として利用されています。
3.感覚的消臭:別の香りを上乗せする
間隔的消臭とは、別の良い香りを使って悪臭に上乗せすることで不快なニオイを感じなくする方法が感覚的消臭です。
上乗せする香りが悪臭よりも強い香りのため、鼻が敏感な人や、香りの好みによって好き嫌いかが分かれるので、あまり使われなくなっています。

化学的消臭には色んな方法がある?

化学的消臭の中でも様々な方法で消臭できることがわかっています。 「光触媒」、「オゾン」、「塩素系消臭」について詳しくご紹介します。

1.光触媒について

光触媒(ひかりしょくばい)は、不快なニオイを分解する効果が期待できることがわかっています。どのように消臭できるのか詳しく解説します。
光触媒とは、光によって変化を素早く起こすための触媒です。例えば、光による変化として殺菌作用があります。洗濯物を部屋干しした時に、生乾きのニオイが発生することがありますよね。その原因として、洗濯物に雑菌が繁殖してしまっているためです。
一方で、天日干しをした時にニオイが発生しないのは、光による殺菌効果が発揮されるためです。この化学反応を素早く起こすために、触媒を活用すれば短時間で殺菌できるでしょう。
光触媒で効果的に消せるニオイ
光触媒で酸化や分解ができる代表的なニオイは以下の通りです。
いわゆる「生活臭」と呼ばれるものが多く、トイレのニオイやタバコのニオイ、生ごみのニオイです。光触媒を使えば、これらの物質を素早く酸化させて分解し、消臭してくれます。
光触媒のメリット・デメリット
光触媒を日常生活に取り入れた場合のメリットとして、アレルギーの原因となる有害物質を分解・除去する効果があります。その他にも防カビや防藻効果にも優れています。
一方、デメリットとしては、導入する環境や人によっては効果を実感できない場合があります。菌やウイルスを除去する効果というのは目に見えないため、実感できない人もいるかもしれません。また、最初の導入コストが高いため手軽に試せないというデメリットがあります。

2.オゾンについて

オゾンとは、地球を取り巻く大気中のオゾン層に存在する気体のことを指し、大気中にあるオゾンは有害な紫外線などを吸い取り、地球上の生命を保護する役割を果たしています。
また、オゾンは日常的に私たちが吸っている空気中にも僅かながら存在し、大気を浄化してくれる性質を持っています。
オゾンがニオイを取り除く仕組み
オゾンは菌やニオイの物質が近くにあると、酵素原子の3つのうち1つを分離させて酵素になろうとします。一方で、菌やニオイの物質はオゾンと融合することによって酸化させられて、破壊されます。
オゾンで効果的に消せるニオイ
オゾンで消臭しやすいニオイとして、生物(有機質)が関係しています。具体的には、人間の体臭や加齢臭、口臭、動物のニオイ、タバコの臭い、他にも備品などに染み込んだニオイ、冷蔵庫や靴箱のニオイに効果的です。
オゾン消臭のメリット・デメリット
オゾン消臭を取り入れるメリットとして、オゾンは除菌の効果も期待ができます。一般的な薬剤除菌では、細胞内部にある成分に作用するため、一度使用してしまうと薬剤に対する耐性菌が発生する可能性がありますが、オゾンでは耐性菌が発生することはありません。
一方でデメリットとしては、オゾン0.1ppm以上の濃度だと人体に悪影響を及ぼす可能性があります。オゾンの臭いがきついと感じた時は必ず換気をするようにしてください。

3. 塩素系消臭について

塩素系消臭はニオイの物質を「次亜塩素酸」、もしくは「二酸化塩素」と結合させて、酸化反応を起こします。これによりニオイは水などに分解されて、高い消臭効果や殺菌作用が得られます。
次亜塩素酸で効果的に消せるニオイ
コロナ禍中にアルコール消毒の代わりとして注目を集めた次亜塩素酸ですが、除菌効果だけではなく、消臭効果もあることがわかっています。次亜塩素酸は、酸化作用によってニオイの成分を分解することで、ニオイ戻りやニオイ残りがありません。
次亜塩素酸で消せるニオイとして、食べ物や生ごみ、体臭、アンモニア臭などの悪臭があります。その他にも、ファブリック製品や空間への消臭など気になるニオイにも効果的です。
次亜塩素酸のメリット・デメリット
次亜塩素酸のメリットとして、オゾンなどに比べると安全性が高く、強力なウイルスにも効果的で、使用時にニオイが気にならないなどの利点があります。また、小さな赤ちゃんやペットが居る家庭でも使用可能です。デメリットとしては、次亜塩素酸の生成方法によって保存期間が異なるので、長く使用したい場合は保存期間が長い商品を選ぶと良いでしょう。

ニオイに合わせて効率的に消臭を

今回は、消臭剤の違いと化学的消臭の詳しい内容についてお伝えしました。 市販されている消臭剤や芳香剤は、様々な消臭方法を組み合わせて消臭の効果を高めている商品がほとんどです。
暮らしの中で気になる「ニオイ」に合わせて商品を選んでみてはいかがでしょうか。

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