天然香料が一番良いはウソ？【天然香料 VS 合成香料】
香りについて考えるうえで「天然香料」と「合成香料」のどちらがいいのか、疑問に思っている人もいるのではないでしょうか。
香料でも人工的に作られる合成香料については、できるだけ使わないほうがいいと思っていませんか？
天然香料のほうが安心して使えるもの、そんなイメージを持っているかもしれません。
そもそも本当に天然香料のほうがいいのか？ 合成香料との違いなども含め、詳しくお話していきたいと思います。
天然香料と合成香料の違いとは
天然香料も合成香料もどちらも香りになるのですが、何を指しているのかわからない人もいると思います。まずはそれぞれの違いについて説明します。
・天然香料（天然精油）
天然香料とは、花や草木など自然のなかにある動植物から抽出したエッセンス（精油）のことをいいます。
抽出方法にはさまざまなものがあり、水蒸気蒸留や果皮圧搾などを使っています。抽出方法や段階によっても呼び方が変わり「コンクリート」や「アブソリュート」などと呼ばれることもあります。
アロマなどで使われる香りのもとになる “精油” は天然の植物から抽出した100％の天然香料を使っています。天然香料は動植物によっても抽出できる量に違いがあるので、香りによっては大量に必要になり値段が高額になります。
・合成香料
合成香料とは、科学的に生み出された香りのことをいいます。石油系の原料を人工的に合成し作られたものもあります。
人工的に作れることもあり、同じ香りを安定的に製造できるのも合成ならではです。また、自然由来の香りでも芳香物質を取り出して作った合成香料もあります。
特定の香りの成分を取り出したうえで、似た香りを作っているものもあります。合成香料は天然のものと比べて香りの持続力が長いことでも知られています。
天然香料が一番いいの？
香料のなかでも天然香料が一番いいと思っているかもしれません。確かに動植物ならではの自然な香りになるので、強い香りが苦手な人や、できるだけ自然な香りを好む人には嬉しい香りといえるのかもしれません。
ただ、天然香料の場合は、アレルギーなどの心配もあります。アロマオイルや精油などは刺激が強く、アレルギーを引き起こす原因にもなりかねません。
そのため、肌に使用することはできません。天然香料は絶対に安全だと考えている人もいるのですが、その人の体質はもちろん、天然香料で合わないものもあります。
その点、合成塗料にはアレルギーの心配がありません。他にも天然香料は、香りが持続しにくいこと、劣化しやすいなどの欠点もあります。実際の原料そのままの香りに抽出できないこともあり、想像したものと違ったなんてことも少なくないのです。
天然香料の奥深い香りを楽しもう
こうしたデメリットの部分もあると、合成香料のほうがいいのでは？と思う人もいるかもしれません。天然香料ならではの素晴らしさもあります。人工にはない本来の香りが楽しめること、複数の香りが組み合わさっていることもあり、奥深い香りを実現してくれます。
好みによっても変わりますが、天然香料のほうが好きな人もいます。天然香料にはさまざまな効果が期待できるとも言われており、心身の不調を緩和してくれるともいわれています。天然香料の香りを鼻から吸収することで、自律神経やホルモンバランスを整えてくれるとも考えられています。
心身のバランスを整える効果も期待できます。人間の五感に作用するとも言われているため、動植物ならではの高い効果を期待できるのも特徴です。
天然香料だから一番いい、合成香料だから悪いではなく、それぞれの特徴を理解したうえで好みの香りを選ぶといいと思います。優しい香りが好きな人は天然香料、香りの持続力を求めたい人は合成香料などの使い分けもできます。
天然香料か合成香料かを見分ける方法
実際に天然香料か合成香料か見極めるのが難しい…と感じている人もいると思います。例えば香りのなかでも人気の高い「ローズ」は、天然香料の場合もあれば合成香料の場合もあります。
そのため見分けるのが難しい問題も。ただ、天然香料の場合はある程度抽出の工程などを考えると手間がかかります。そのため、あまりにも安い価格帯で販売されているものは、合成香料の可能性が高くなります。
もし天然香料を選びたいときは、表記のあるものを購入したほうが、間違えて合成香料を購入してしまう心配などもなくなります。動植物の名前が書いてあるからと、天然香料と判断しないようにして、しっかりと見極めましょう。
まとめ
天然香料と合成香料の違いについても紹介しました。
天然香料のほうが良いものだと思っている人にとっても、どんな目的でどんなシーンで使うのかによっても変わってきます。香りなども変わってきますし、使う頻度によって予算などもあると思います。
天然香料と合成香料もどちらにも、メリット・デメリットがありますので、どちらを選ぶべきなのかシーンに合わせて選ぶようにしましょう。
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